黄色ブドウ球菌(おうしょくぶどうきゅうきん)
黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)は、人や動物の皮膚、腸内細菌であるブドウ球菌の1つで、表皮感染症や食中毒、肺炎、髄膜炎、敗血症など致死的となるような感染症の起因菌である。人体の皮膚表面などに存在する常在細菌であり、創傷部などから体内に侵入した場合に発病することが多い。複数の抗生物質に耐性を持つ多剤耐性菌が出現しており、問題化している。なお、黄色ブドウ球菌による食中毒は菌が生産した毒素によるものであり、抗生物質や加熱でブドウ球菌を死滅させても毒素はそのまま残る。